決算書の罠
GENIC代表の尾花です。
企業は、人・モノ・金だとよく言われます。
ヒト・モノ・カネ。
どうしてこの順番なのか?シンプルに考えてみると、答えはおのずと明らかになってきます。
まずは「カネ」。
企業活動を表すものとして、すべての企業に共通するものが決算書です。
決算書を見て、経営者は一喜一憂するわけです。
決算書の数字には、いろいろなドラマが込められており、まさに笑いあり涙あり、その結晶が決算書なんですよね。
ところが。
残念なことに、結晶である決算書には、社長の思いや、嬉しかった出来事、うまくいかなかった出来事は表示されません。
なぜなら、すべてが「円」であらわされてしまうからです。
最近モチベーションが下がっている社員がいる、取引先からクレームを受けた、すごく伸びた社員がいる、新しい顧客が獲得できそうだ。
企業経営において、とても重要な情報が、決算書からは欠落してしまっているわけです。
利益を出すことはとても大切。
しかし、数字だけで利益を追ってしまうと、大切なことが見失われてしまう可能性を秘めているのです。
次に「モノ」。
決算書のなかの「カネ」を生むのが「モノ」です。
物販業であれば商品。製造業であれば製品や機械。サービス業であればサービスそのものです。
そして、そのモノを生みだすのが「ヒト」。
人がいなければ企業や組織は成り立ちません。
個人や人間関係に問題があると、その問題はモノに波及し、カネである決算書に影響を与えます。
経営のすべての源は「ヒト」であるということですね。
当たり前のことなんです。
経営者なら皆、人が大事だってことには気づいています。
しかし、その「ヒト」への対処の仕方やアプローチを間違えてしまうと、良かれと思ってしたことがかえって逆効果、なんてことが往々にしてあるのです。
社員やメンバーに対して、どのような教育をして、どのような関わり方をしているか。
組織風土は、社員が育つ環境・仕組みを持っているか。
いま一度見直してみるとよいかもしれません。
うまくいかないときは、もっと頑張るのではなく、やり方を変えてみる。
意外と見落としがちなポイントです。
2016年2月23日 10:06 pmCategorised in: Blog
This post was written by GENIC