ソフトとハード
近頃、チームコーチングやチーム創りについてのご相談をいただく機会が増えてまいりました。
皆さまにチーム創りの重要性を感じていただいていることは、私にとっても大変喜ばしいことです。
さて、今日は「ソフトとハード」についてのお話です。
我々が提供するチームコーチングをはじめ、組織開発にはソフトとハードの2側面が存在します。
組織におけるハードとは?
戦略や経営理念、指針、経営計画、組織図、各種制度、業務マニュアルなど。
組織におけるソフトとは?
リーダシップ、人間関係、パフォーマンス改善など。
組織開発はハードとソフトの両面から取り組む、というのが大原則です。
ところが、多くの組織では、「ハードのみにしか手を打たない」という過ちを犯す傾向にあります。
戦略や部署編成を変える、人事評価制度を導入する、マニュアルの改善をする、といったものがこれに当たります。
なぜこれが過ちなのか?
戦略・制度を決めると、メンバーたちはそれに沿った行動をとります。
それが、本来望むべき行動でなかったとしても、組織のハードに背くことはできないため、ハードに合わせた動きしかできなくなるわけです。
つまり、「ハードに合わせたソフトでは、パフォーマンスが最大限発揮されない」結果となってしまうためです。
重要なのは、ソフトに合わせてハードを改善する、ということなのです。
では次に、なぜハードばかりに目がいきがちなのか?
それはズバリ、「ハードの方が変えやすいから」です。
逆に、リーダーシップ開発や人間関係などのソフト面は変えにくいため、「変わった」と実感が得られるまで時間がかかります。
だから、「変えた」と実感ができるハードから着手する傾向があるのです。
メンバーたちは、本当はこんな仕事がしてみたい!こうやって働きたい!という思いを秘めているかもしれません。
組織がメンバーの本当の思いに気づかないまま、パフォーマンスが低下してしまっている可能性があるということです。
チームコーチングは、メンバーの心の声に耳を傾け、メンバーが本当に望む結果に全員でコミットするプロセスを辿ります。
自分たちが本当に成し遂げたいことは何なのか?
それに向かってメンバーたちが突き進んでゆく組織は、強くたくましい組織になってゆくことでしょう。
メンバーの心の声を聴き、パフォーマンスを最大限に発揮できるような仕組み創り。
これが勝てる組織を創るために欠かせないプロセスであることは間違いありませんね。
もちろんハードも大切ですが、まずはメンバーと対話することから始めてみてはいかがでしょうか。
2016年5月27日 4:37 pm